「もうすぐ夏休みだね」

「はい」

先生は私の耳やほほに触れながら言った。

「好きだよ」

さらっと。

あまりにも重みがないその言葉は私を動揺させる。


「先生」

「ん?」

先生はにっこり笑う。

「キスしてください」

「珍しいね」

「そうですね」