クラスの男子とだって、

手ぐらい普通に繋ぐあたし。

彼氏でもない相手に触れるのは、

当たり前で。


この触れない距離が…



すごく、もどかしい。



「…莉緒、帰ろう」


あたしが頷いたら、




手を繋いでくれますか──…?






結局、その夜は…

手を繋げないまま、一緒に帰った。