「莉緒ー帰ろうぜ!!」
教室のドアから大きな声で、達哉があたしを呼んだ。
クラスの皆がクスクスと笑いながら、あたしを見る。
は、は、恥ずかしい…っ!!
あたしは達哉の方に、急いで駆け寄った。
「ちょっ、声大きいっ//」
「ははっ」
「笑い事じゃないよっ//」
あたしは達哉の腕を引っ張りながら、教室を出た。
ってか、今まであんな事しなかったのに…!!
なんでいきなり?!
「莉緒、嫌…だった?」
「そ、そうじゃなくて…恥ずかしいんだってば//」
「…ふっ」
達哉は、優しくあたしの頭を撫でる。
この時…薄々、思っていた。
達哉がおかしいって──。

