T駅の中のカフェに入れば、

もう入江悠司さんは席に座っていた。


「…お待たせ、いたしました」

「いきなり、すみません」

「あの…」

「最初からお話いたしましょう。
どうぞ、座ってください」


あたしは、ゆっくり椅子に座った。



「率直に言えば、



僕はあなたの義兄です」



…はぃ??


「学校では、会った事があると言いましたが、本当は僕があなたを見ただけなのです」

「…いつ、ですか?」

「君のご両親の結婚式」

「…」

「…僕は、



君の父親と浮気相手の子供だ」




その瞬間、頭の中が真っ白になった。