「んじゃ、ばいばーい。
クリスマスプレゼント、楽しみにしてるから〜」
「麻里に買わないし!!」
笑い合いながら、校門で別れ、あたしは街の方へと歩く。
歩くのダルー…。
クリスマスプレゼントなんて…
なにあげればいいんだろ。
去年は時計で、
一昨年はアクセ。
他にあげるものないし。
そんな風に悩んでると、
急に後から誰かに抱き着かれた。
「なっ」
「やっほー!」
「…光、あのね」
「驚いた?」
「…怖かったよ、誰かと思ったじゃん」
「マジ? ごめんな?」
大きな手が、あたしの頭を優しく撫でる。
なんでこう…切り替えが上手いんだ、この人。
悔しいけど…
ドキドキしてしまう。