「んじゃ、はい」

「え?」

「これ、あげる」


二枚のドリンクチケットを、無理矢理握らされた。


「え、行くんじゃ…ないの?」

「出逢って間もない人と一緒に行くところじゃないしね。

彼氏と行ってきな」

「…うん、そうするよ」


この前のお詫びで誘おうかな。



「…莉緒」

「ん…?」

「俺たちはまた会えるよ」


え──…?





「俺の予言」




光はそう人差し指を唇に当てて、優しい笑顔を見せて言った。


この時…

ほんの少しだけ…心が、弾んでいた。