「一人で二つも飲めないし。

つき合ってよ」

「…まぁ、つき合うぐらいならね」


あの家に帰るのも…嫌だった。

ただ、


ただ…



寄り道したかっただけなんだ。





男の人は、嬉しそうに笑う。

その笑顔に…


胸がドキッとなった。


な、なに…?


不思議に思いながらも、胸を手で擦る。