麗華は、にっこりと微笑んでそう言った。


ゆるくウェーブのかかった長い髪。

俺よりも低い身長。

ぱっちりとした二重の目。

透き通った白い肌。


でも、服はいつも着ていたピンクの着物ではなくて
ふわふわとした薄いピンクのシフォンワンピースだった。


「麗華……。元気だったか?ここへはいつ?」

「元気だよ。でもね、まだ来たばっかりで、生活にまだ慣れてないの」


いつもとは違う言葉使いが、少し麗華の雰囲気を落ち着かせて見せる。

それはきっと、この空間のせいもあるんだろう。


「信じてたよ。絶対にまた会えるってさ。
それに、俺は俺で頑張った。

今は、この近くの大学の法学部に通ってる。しかも、潤と一緒なんだよ。びっくりだろ?」


「潤にも、1回会ってみたいな。響がお世話になりました、って言わなくっちゃ!」


くすくす笑いながら言う麗華を見ていたら、俺の頬も自然に緩んだ。


「梨恋も元気だよ。今年から中学生になってさ」

「良かったぁ!梨恋も、私とまた仲よくしてくれるかな?」