「パチンコ行ってくる。」 いつもみたいに、悪気もなく、そんな言葉を残し家を出たアキヒロ。 『…行ってらっしゃい』 あたしも一応、そう投げかけたけど… 心ん中はそんな、単純じゃなかった。 パチンコ? パチンコが閉店して、12時を回ってもあなたは帰ってこないじゃない。 怪しい。 怪し過ぎるんだよ。 イライラが積もりに積もっていた。 もちろん。 当たる場所なんかどこにもない。