せっかく、噂の久我さんと

 お話出来るチャンスなのに。



 あとで、枝野くんに

 苦情を言っておこう。





「おっと、もうこんな時間だ、出ないと!」





 久我さんが、時計を見て立ち上がる。



 時計は、13時半を5分ほど過ぎていた。



 気付くと

 アタシ以外の人は

 すでに食べ終わっていて



 は、速っ!



 食べるの速いのって

 印南先輩だけじゃなかったんだ?





「行ってらっしゃい、気をつけて? カタログの画像、パットに送っておくから」



「ありがとう、あと、さっきの設営の手配頼みます」



「了解しました、いってらっしゃい」





 あ、アタシからも何か言わないと!





「あの、久我さん! 行ってらっしゃい、お話楽しかったです」



「あぁ、またみんなで食べようね、じゃあ行ってきます!」





 手を振って出て行く久我さんを見送り

 アタシは

 2人がこれ以上気を使わないように

 急いでうなぎを口に運んだ。