「うんいいね、今月生方と行く催事あったよね? 前か後に行って見る?」
「はい! お願いします」
眩しいくらいの顔で
生方が笑った。
「よかったねぇ、生方」
「ありがとう、遥花助かった」
笑顔をかわす2人
そう言えば
ここの同期も結構仲良しだったな
「話戻すけど、結婚式何やるか、だっけ?」
「あっ、そうでした」
忘れてたね、と2人は顔を見合せて
「先輩達は、どんなことするんですか?」
「あたし達は、二次会でダンスと演奏しながらサプライズをする予定だよ」
「えっ?」
「皆さん忙しい、ですよね?」
驚いて目を見開く2人
まぁ、そうでしょう
バカみたいにあたし達は
催事に出張に忙しい
「のりで決めて後悔してるけど、みんな出張先で泣きながら練習してるよ~」
かけがえのない同期の為だからね
「オ、オレ達はどうする?」
「二次会あるのかな?」
「確かに、白崎主任と結構年はなれてるから……」
あわてて悩みはじめる2人を
微笑ましく見ながら
あたしは、やっと
ホッ、とした気持ちでビールを飲んだ。