「……そう、なんだ?」





 初耳だわ。





「なんか営業補佐の女の子ネットワークで騒いでたんだよね……」



「補佐ちゃん達? アイツモテんだねぇ」





 確かに

 ドキッとする表情

 するようになってたしな……。





「だから!! 中途ハンパな感じでいるとヒンシュク買うから、対応気をつけろよ?」



「……」





 明の言い方が

 ホンキだったから

 背中に冷やりとしたものが走る。



 本気でシクッたか?

 あたし





「……う、ん、ちゃんと考える」





 補佐ちゃんの協力を失ったら

 営業で生きて行けないもんね……。





「ありがと、明」





 よかった

 明に話しておいて





「で、どうだった? 生方は」



「……今の流れでソレ聴くか?」



「ソレハそれ、コレハこれだろ?」





 酔っ払った姉御は

 やっぱいつもの明だった。



 だから





「……まったく覚えてませ~ん!!」



「なんだよ使えねぇなぁ」



「今日は、明と真矢の日だから、そっちからでしょ? 真矢のへんな癖とか教えなさいよ」





 あたし達は

 一晩中、酔っぱらいながら

 バカみたいにはしゃいだ。