マンションに戻って荷物を置くと

 汗だくで転んだままだったので

 シャワーをお借りした。



 着替えてリヴィングへ行くと

 コーヒーのいい香りがしていて



 キッチンで先輩が

 アイスコーヒーを入れていた。



 この香りからして

 豆を挽いてから

 ちゃんと作った

 アイスコーヒーみたいだった。



 相変わらず

 コーヒーだけは手をかけると言うか

 スゴい……。





「シャワーありがとうございました」



「ん~……」





 いつものテンションの先輩に戻っていて

 ちょっと安心した。





「座れよ?」



「はい」





 いつもの位置にアタシが座ると

 ちょうど良く

 アイスコーヒーのグラスが置かれた。



 まるでカフェのようで



 アタシは少しだけ吹き出してしまった。





「昨日のこと、なんだが……」





 ドキッ