7月半ばに入ってくると
大きな企画が次々と大詰めになり
先輩達の忙しさも
尋常じゃなくなってくる。
もちろん
アタシの補佐の仕事も
その忙しさに比例して増えていた。
「亜美ちゃ~ん! ゴメン15時にもう一回オフィスUに行って?」
「はい、美知先輩!」
「あっ、俺のも上がってるからついでに取ってきて?」
「はい、郡司先輩」
「千川、コレの打ち込み頼んでいいか? 終わったら10部ずつコピーして閉じてくれ」
「はい、印南先輩」
「亜美ちゃん、頼んだの終わった?」
「はい、愛羅先輩お待たせしました」
「千川、俺のは?」
「はい、枝野くんのコレです」
企画部のフロアに
先輩達が代わるがわる
出かけたり帰ってきたり
その度に頼まれた仕事を渡し
また出かけに依頼される
を、めまぐるしく繰り返す日々が
1週間続いていた。
「千川メシ食ったか?」
「えっと、まだです」
ヘロヘロしたまま答えると
印南先輩に
ガシッっと、頭を掴まれた。
うえぇ~っ!!??