2週間後の水曜日――





 あたしは

 お詫びとお礼と報告がてら

 生方とお寿司屋さんにいる。





「でぇ、返事もらえたの?」





 回ってない寿司屋さんのテーブル席

 あたし的には

 かなり頑張ってると思う。



 まあ、ランチ料金なんだけどね





「うん、だから今日はお寿司屋さん♪」





 あたしは、自分の顔の前で

 Vサインして見せた。





「えぇっ!? マジで? OKだったの?」



「えへへぇ、リングももらちゃいました♪」





 あたしは

 左手にはめたアンティックなリングを

 自分の顔の横に並べて見せた。





「す、スゲェ高そう、さすが36歳金持ってんな……」





 って言うか、お母さまの形見だけどね。





「一時はどうなるかと思ったけど、よかったな!!」





 生方が

 本当に嬉しそうに笑ってくれたから

 あたしも誇らしい気持ちになった。