「……ルト、せんぱぁ、…ぃ」 熱くて 切なくて 名前を呼ばずにいられない。 「貴梨香、ちゃん」 先輩のかすれた声に ゾクッとする。 耳に触れる長い指 叫びたくなるくらい 気持ちいい。 もう一度重なる唇。 もっと もっと深く… ピンポーン♪ 「――…っ!!!???」 あっ……。 突然のチャイムで 我に返るあたしと先輩。 「……」 見開く目が、顔が こんなにも近くて…――