「崇之、良かったの?」

休み時間、大翔の席に座る崇之に恐る恐る聞く。

「何が?」

勇気を出すために机の下で手をギュッと握る。

「郁美が崇之のこと好きだったって知ってたら、私より郁美の方が良かったんじゃない?」


私を見てニヤッと口角を上げる崇之。

「バーカ。」

「な、バカって酷い!」

勇気出して聞いたのに、バカ扱いはないでしょ…!

ハァ…

「正直な話、俺にはどっちが上とかないんだよ。理紗と持田さんって全然別だろ?」

「どっちでも良かったってこと?」


はっきりと私を『好き』とは思ってないの?

もし郁美が告白してたら、郁美を選んだってことなの?