契約彼氏


「…な!」


「はるな!!」


「……あ…隼人」


「お前大丈夫か?」


「あ、気にしないで」


「帰んぞ」


翔が私の腕を掴んだ。


「……あ…」


いつのまにか
隼人の手を振りほどいていた。


「…あ、ごめん!!

今日私日直でさ…
先生呼ばれてんだよね」


「お前今日日直じゃないじゃん。
やっぱおかしいよ?
音楽室まで一人で行くし
俺の手…振りほどくし
いつものお前なら
ありえなくねぇか?」