契約彼氏


「本気で愛さないのは、ゲームとかじゃなくて、
自分が傷つくのが怖いだけじゃない!!」

「だから言っただろ。」

翔は、優しい眼で私を見ている。

「確かにそうだ。
自分が傷つくのが怖い。

だけど、俺が愛してるのはアヤじゃない。

陽菜だけだ。」

「…………嘘だ」

「本当だよ。

俺が最近帰りが遅いのは、バイト始めたからなんだよ。

一応、稼がねぇと食っていけねぇし。

陽菜には辛い思いさせたよな。

ごめんな。

疲れてて構ってやれないし…冷たくなってしまった。

ごめんな。」

「…………私こそ…ごめんなさい…」

そうだったんだ。

すべて私の勘違い。

でも、「アヤがいってたことは何なの??」

「いってたこと??」

「ネックレス捨てようと思ったとか、
陽菜は純粋だから手出せないとか、
アヤとやり直したいとか。」

「は??

んな、わけねぇだろ。

あいつ元カノ。

まぁ、好きで付き合ったんじゃねぇけどよ。」

「………ホントなの…??」

「あぁ。

だから、安心しろ。

俺は…お前を愛してるよ。」