もちろん美希は契約してたことも…
翔が私をこんなにも、思っていてくれたなんてことは
知らない。いや、私自身も知らなかったんだけどね。
「契約って??」
何にも知らない美希が聞いた。
「偽りの関係を用いて俺の彼女になれ。って言った。
じゃあ…簡単にオッケーされて。
まぁ、それは、俺が隼人を振り向かせてやるつったからなんだけど。
嘘でもなんでも良かった。最初は…。
…また、いろんな陽菜を知れて嬉しかったんだろな…。
でも、気づいたから。俺が…陽菜に、契約を持ちかけたくせに
何にもしてやらなかった。それがさ…気にくわなくてよ。
隼人に、お前は本当の気持ちに気づいてねぇって。
二回くらい屋上に、呼び出したよな(笑)」
「そんなに…」
驚いた。二回…で、結局勝負したと。
で、翔が勝って…私と翔は、本当の恋人どうしになったんだ。
契約彼氏なんかじゃなくて…本当の…ワタシの…私だけの…
彼氏になったんだ…。
私の大好きな人が、隣に居てくれるなんて…
なんて幸せなんだろうね??

