「ママ、おはよ!」
私は眠たい目をこすりながら、テーブルに料理を出しているママに声をかけた。
「おはよう。昨日はよく眠れた?」
「もちろん!目にくまなんかできて、嫌われちゃったら嫌だしね!」
私はママと、今日のことを話しながら朝ごはんを食べていた。
その時だった。
つけていたテレビから、こんなニュースが聞こえた。
「午前7時になりました。今朝のニュースをお伝えします」
ここまでは、いつもと同じだった。
でも、いつもと違う、おかしな事件が流れた。
『昨夜の6時過ぎ頃、○県□市の××病院から、青酸カリが盗まれました。看護婦の話によると、朝出勤してきた頃には、もう既に無くなった後だという』
この事件を聞いた後のママは、顔を青ざめながら
「あら、××病院ってこの町にあるじゃない!!怖いわね~。何も、青酸カリなんて物騒な物盗まなくたっていいんじゃない。よっぽど馬鹿な犯人なのね~」
と、呟いていた。
私はママの話を聞かず、じっとテレビを見ていた。
『尚、昨日の××病院は非常に混んでおり、とても青酸カリを盗める状態では無かった、と院長は語っている。この事件が起こったころから、××病院は警察に犯人の捜査を・・・』
「ごちそうさま」
私は、その事件を聞き終わる前に食べ終わり、自分の部屋へ戻って学校へ行く準備をしにいった。


