右に曲がって、最初に目に付いたのは、中世ヨーロッパ時代に出てきそうな洋風な館だった。
色は黒色のような、紫色のような・・・不思議な色をしていて、妙に恐怖心が体中に湧き上がった。
大きさは広くて、こんな森の中にあるとはとても思えなかった。
ふと、門を見た。
館の印象が大きすぎて、門なんか目についていなかったが、よく見ると文字が書かれているようだった。
"Hall of the girl"
"少女館"
少女館?なんだ、それは?
私は、その不思議な色をした洋館やその洋館の名前に興味を持ち、門を潜ってしまった。
ここを潜らなければ、まだ助かったかもしれない、なんてこの時の私はまったく思っていなかったから----・・・


