【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~




----ガラッ


「由愛!楓!亜矢子!遅れてゴメン~」


私はドアを開けながら、待たせてしまっていた由愛達に謝った。


「「・・・・・・」」


でも、由愛達は私の声が聞こえなかったのか、ずっと喋り続けたままだった。


だから私は、由愛達に近づきながら、もう一度同じ言葉を言った。


「由愛!楓!亜矢子!遅れてゴメンってば~」


すると、今度は聞こえたのか由愛達がこっちを向いた。


「は?うちらに何の様?その地味な格好で話しかけないでくれる?」


こっちを振り向きながら、由愛は私に冷たく言った。


「え?・・・何を言ってるの?意味分かんない」


「意味分かんないのはこっちだって~の!!話しかけんなって言ってんじゃん!!」


私の質問に、今度は楓が答えた。


「・・・あのさ私、見たんだよね。香が尾畑君と一緒にお昼食べてたの。」


見られてたんだ・・・。

でも、あれは尾畑君が誘ってきたからで・・・。

今日一緒に食べれば、もう関わらないって言ってたから・・・。


私は由愛の誤解を解こうとした。


「違ッ!あれは!尾畑君が誘ってきたからで「私、言ったよね?尾畑君が好きだって・・・。それなのに・・・酷いよ!!」


私の言葉を遮って言った後、由愛は泣いてしまった。

その反応を見た楓達は、


「あ~あ・・・。由愛泣いちゃった。かわいそう~!!ねぇ、もう私達に話しかけないで。」


と、冷たく言い放った。


「もう、うちらとあんたは友達じゃないから!!」


楓がそう答えた後、泣いてしまった由愛を連れて教室から出て行った。


・・・どうしよう?

せっかく仲間に入れてもらえたのに・・・。嫌われちゃった。


・・・まさか私、由愛達にいじめられたりしないよね?




そう、心配した私の予感は見事的中した。