"お会計"を済ませたリンネと結香と少女達は、元の部屋に戻っていった。



誰もいなくなり、静かになった部屋に一人佇む老婆の影・・・----



不思議な老婆は一人寂しげに呟いた。



「嗚呼、お譲ちゃんには悪いことをしてしまったかのう?わしはただ、捨てられた可哀相な人形を助けようと思っただけなのに・・・。まさか、あんなことになってしまったとは・・・」


そして老婆は、目を伏せながらカウンターを撫で、誰に謝るでもなく誰にも聞こえないような声で


「あの人形に、あんな闇があったとは・・・。わしはそのことに気づくことが出来なかった・・・。すまんのう・・・お嬢ちゃん・・・」



そう呟くと、音も立てずにその場から消え失せた。