「如何でしたか?結香様。この少女の結末・・・」


「・・・」


「あの人形は、少女の願いを叶えただけです。なのにどうして、あの人形が悪者になってしまうのでしょうか?」


「・・・」


「そう考えると人間って、なんて理不尽な生き物なんでしょうか?」


「分かんないわよ、そんなもの」


私は一方的に話し続ける臨音さんの問いにやっと一言答えられた。


「いいえ、結香様。人間は、理不尽で強欲で我侭で愚かで・・・。なんて醜いんでしょう?そう考えると、人形になった少女は幸せだと思いますよ」


「どうしてそんなことが言えるの?確かにあの女の子は、人形と一つになりたいと言った・・・。でも、その願いを叶えてしまった人形は・・・狂ってる」


私は、臨音さんの考えを聞いた後、自分の気持ちも正直にゆっくりと話した。


そんな私の言葉に、臨音さんは少し考えてこう言った。


「やはり結香様はお優しい。あの少女のことをそこまで思っているなんて・・・。そんな結香様に、質問です。この"人形少女(?)"を買いますか?」


私の答えは勿論決まってる。


「買いま(助けて・・・。誰か、私を助けて・・・)


「え?」


私は、声のしたガラスケースを見た。