「いらっしゃいませ。立花結香（タチバナ ユカ）様。お待ちしていましたよ」
え？“待っていた”？私を？
一体何故？
・・・いや、何故この女の人は私の名前を知ってるの？
私はこの女の人と会ったのは初めてだというのに・・・
「あの・・・。待っていた、ってどういうことですか？それに、何故私の名前を知っているのですか？」
私は疑問に思ったことを全部言った。
「一気に話されても困ります」
女の人は困った顔をしながら答えたが、私は聞かなかった。
「いいから教えてください」
「・・・分かりました。では、一つずつお話させてもらいます」
私はなかなか話そうとしない女の人にイライラしながらも、女の人が教えてくれるのを待っていた。
