悪いのは俺、素直になれない俺なのだ。
麻耶が謝る必要なんか──これっぽっちもない。
それなのに……。
「違う……」
「えっ」
「何で、お前が謝るんだよ……」
「何でって……」
困惑した麻耶の顔を見て、自分への罪悪感が増す。
「お前、別に悪いことしてないじゃん……」
「でも……」
「俺の方が悪いっての……」
「……」
黙ってしまった麻耶を直視出来ずに視線をさっきの雲に向けて呟く。
「俺の方こそごめん……」
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