「もしもし?」
「お嬢様。どうかなさいましたか?」
電話をしてきたのは宮本だった。
「どうかなさいましたって…アナタが電話したんでしょ?」
「あぁ。旦那様がご帰宅されましたので連絡した方が良いのではと思いまして」
「そんな事でいちいち電話しないで!知らないわよ」
「申し訳ありません」
パパが帰っただけで電話してくる執事がどこにいるのよ!
パパが帰って来た?
そんなの今あたしに関係あるかって!
「もうそんな事で電話してこないで!恥をかくのはあたしなんだから…」
「申し訳…ございません」
「もういいわ」
なんだか一気に気分が悪くなった。

