運命の、その場所で


病院を出て、車に乗って家へ帰る。






お母さんと会話はなかった。






見慣れた風景なのに…それまでも、滲んでみえる。


ずっとおなかに手を当てて、
何度も何度もその子に聞き返した。




アナタは…ナチの赤ちゃんじゃないんだよね?



って…。




『妊娠3ヶ月』


その日数が頭から離れなかった。