運命の、その場所で




それからはいつもの生活に戻った。


彼は、ちょっとした休息地点だったのかもしれない。

勉強の毎日で、頭がパンクしそうだった私の休息地点。
少し遊んでみたらって…誰かがくれた時間なんだよね。
だから、もうその時間は終わったの。
いままで通り、必死に受験に向かうだけ。




毎日図書室に行って、静かな環境で勉強する。
その後は予備校に行って…私の中には勉強だけがあふれた。





予備校の帰り…

真っ暗な道を一人で帰る。
始めは怖がってたけど、最近はもう慣れた。



「アハハハ!!」

公園から女の声が聞こえた。

この公園は家から一番近い。
いつもこの公園を通りすぎて帰る…

いつも静かなのに…今日は誰かいるんだな。

片手に持った参考書を頭に入れながらそんな事を思って歩く。



「アハハハ!!本気?ナチ…」



―バサッ