運命の、その場所で



意味がわかんない!!

頑張れよって・・・何にだよ!

『ううん、何でもない。じゃ!』

「ちょ…」

―ツーツー…

ヒカルは私の声なんて聞かずに電話を切った。


「…何なの?もー…明日会ったらとっちめてやろ~。」

携帯をベッドの上に投げて、キッチンへ立った。

「ナチ、まだかな?」




コンロには、シチューがコトコトと煮込まれている。

こないだ知ったけど、ナチはシチューだ大好物なんだって!
やっぱり、そういう所はなんとなく子供だな。

「フフ・・」

奇妙に笑う声が、自分を恥ずかしくさせる…

「だめだめ!痛い子…」

でも、ナチの行動は何かと面白くって
1人になったときに思い出すと笑ってしまうんだ。


―ガチャ…ガチャ…


ナチだ!

私は急いで玄関の前に立った。



ゆっくりと扉が開かれて、私は満面の笑みで出迎えようとした・・・が、


―パーン!

「キャ!」


火薬くさいニオイと共に、紙テープみたいなのが髪にからまった。