運命の、その場所で


「ユキならそこにいるよ!」

ナチは指をさしてユキの場所をヒカルに教えた。


ヒカルは何も言わずにミナの所に行って、何か喋ってる。



「ユキ~?なんか元気ねーぞ?」

そう言いながらナチは真正面に顔を近づけた。

「…ち、近いって。」

「あ~、ごめん!」

一歩下がって、照れたように頭の後ろに手をやる


「あっと言う間の卒業だな~。
ユキと出会って半年も経ってないか~どれくらいだろ?」

「…さぁ…」

ナチを見ることができない…

もう一度見上げたら、また制服のボタンに視線がいっちゃって…現実が私に襲い掛かるきがした。


「けど、俺ユキに出会ってからは一日一日が大切だった~。
一期一会って知ってる?」

「うん。」

「俺、一期一日って感じやった~。」

「へ~、そっか。」

ナチのどんな話も、遠くでしか聞こえない。