運命の、その場所で


「どう?」

「おいしい…」

「だろ?」

ナチの作ったおかゆは、ヤバイくらいに美味しかった。



「じゃー、もう一口!ア~ン」

ナチは満面の笑みだ…

だけど・・・

「食べるから…もう、自分で食べる。」

「え?・・・そう?」

「うん。」

こんな恥ずかしいのは一回で十分だ…。



ナチはちょっと悔しそうな顔をしてたけど、ヤカンの音が聞こえて走って行った。


「はぁ~・・・。」

熱のせいじゃなくて、顔が熱くなっちゃった…。

ナチは、彼女じゃない相手でもあんな事するのかな?
それはそれで…ちょっとショックだな。


そんな事を考えながらおかゆを口に運び続けた。

食べ終わって薬を飲んで、また布団に寝転がった。