運命の、その場所で



「あ!ヒカル!!」

ナチは突然そう言って、立ち上がった。


「ヒカル?」

私はナチの視線の方を見た。

すると、持ち帰りでドーナツを手にさげたヒカルが面倒くさそうに立っていた。

「こっち来いよ~!」

ハァーっとため息をついて、こっちに歩いてやってきた。



「デート中だろ?邪魔だから帰るよ。」

ヒカルの私服は初めてみた…

爽やかスポーツ系
って感じ!


「おー、じゃー帰れ~!」

「お前が呼んだんだろ!!」

―バシ!

ナチの頭には、ヒカルの平手が落ちていた。

「いってー!」

「…ユキちゃん…、よくこんなヤツと一緒にいれるな~。
疲れない?」

「そんな事ないよ!楽しいし。」



ヒカルはナチの肩に手を置いて

「よかったな。ユキちゃんが優しい子で!
俺だったら…3分で無理だぞ!」

と言って後ろを向いた