運命の、その場所で



「明日…俺もお墓参り行く。」

「え?」

「だめ?」

「ううん!一緒に来てほしい。」


ナチは本当に不思議な人だ…

お墓参りなんてつまんないのに…

だけど、その優しさが…いっつも嬉しかった。



また降り始めた雪の下…

私は初恋を実感していた。



ベンチに雪だるまを置いて、私たちは帰ることにした。



ベンチにはもうひとつ増えた雪だるま

ふたつ並ばせた。


恋人同士に見えるかな?

私たちも、いつか…



恋はどんどん欲求を追い求めてしまうんだと思う。


いろんな事を追い求めて…いつか壊れてしまうのかな?

昔お兄ちゃんが言ってた

欲しいものを得るってことは

何かを捨てることなんだよって