運命の、その場所で


私はナチに背を向けた。

なんで届かないんだろう?
なんで遅いんだろう?

これじゃー、ナチが全然楽しくないじゃん…

最低…私!



「ホラ!」

私の横に来て、小さな雪だるまを差し出してくれた。


「かわいい!!」

私はナチの作ってくれたちっさい雪だるまを見て、さっきまでの自分へのイラつきを忘れた。



「デッカイの作りたいけど…雪足りないから…。」

「ううん!小さいほうがかわいい!!」


手にちょこんっと乗った雪だるま

でも、まだただの白い雪玉が2個くっついただけ…



「貸して!」

ナチがまた雪だるまを持って、ポケットからマーブルチョコを取り出した。



手際よく雪玉につけていく。

三色のマーブルチョコ…


「完成~!マーブル雪だるま!」


目の位置があってなくて、色もばらばらだから
パっとみ顔って認識するのに時間かかりそうだけど
その不器用さがナチらしく思えた。