運命の、その場所で



「さむ~い!ねぇ、ナチ?やっぱり、どっか暖かいとこ…ブハッ!!!!」

冷たい雪の塊が顔面を襲った。


「プ、ハハハハ!!バーカ!油断禁物!」

指差して笑ってくるナチ


私は急いで足元の雪を丸めてナチに投げた。


ひょっい!


―グシャ…

ナチに届くはずの雪玉はナチに届く前につぶれ落ちた


「やっぱりユキは、方向音痴だ!」

「やっぱりって?」

「前もチビとキャッチボールしたときも全然届いてなかったじゃん。」

「…と、届くもん!」

また雪玉を作ってナチに投げた。


今度は、ナチのところまで届きそうだ!



―ヒョイ…グチャ…



ナチはひょいとよけてしまったから、雪玉はまたつぶれてしまった


「逃げるのなし!!」

「それじゃー、意味ねーって!」

「じゃー、嫌!!」