運命の、その場所で



鏡で自分の顔をみると目が腫れていた。

「泣きながら寝るんじゃなかった。」


タオルで目を冷やして、目の腫れをおさえてたがもう時間がなくて仕方なくあきらめて家を出ることにした。


「いってきま~す。」

「あー、ちょっと待って!」

ドアに手をかけた私をママは引きとめた。


「なに?」

「明日ね…ごめん!お仕事入ってしまって…」


明日・・・


ママはそのまま続けた


「だからー、お兄ちゃんのお墓一人で行ってきてくれる?」


「…うん。」


「ごめんね!じゃ、いってらっしゃい。」



私はママに何も言い返さずに家を出た。