運命の、その場所で


いつもなら横にいるのはナチなのに…
だけど、このカイロがナチの気がする。


少し離れた距離を保ちながら私とヒカルは歩き続けた。



家に帰ったら、メールをしよう。


ナチに”ありがとう”ってちゃんと言おう。



《ただいま~!
今家に着いた★

カイロありがとう。
ってかあの絵は何の絵だったの?
ネコ?クマ?(笑》


「よし!送信。」


家に着いて、部屋に戻ってすぐにナチにメールをした。



「ユキー!ご飯は?」

扉の向こうでママがそう言ってきたから、私は携帯を置いて服を着替えることにした。

「食べる~!」



ナチ何してるのかな?

メールすぐ帰ってくるかな?


何故かどきどきしながらナチのメールを待っていた。