運命の、その場所で


ずっとどうでもいい書きあいをしていると、あっというまに講義は終わった。


私は早くヒカルから逃れようと、教室を出た。



予備校を出ると、ついついいつものように木の下を見てしまう。


「今日…いないんだっけ。」

急に寂しくなってきちゃった。


「ハァー。」

ため息が漏れる。



ナチがすきなの?




よくわかんないよ。
誰も好きになったことないのにさ…
好きってどんな感情か…そんなのわかんないよ。

それに、ナチは友達だって自分から言ってたし…


友達なんだ。



たった一日…ナチと帰れないだけでいろんな事を考えてしまう。

前までは、ナチが居ない生活が普通だったのに…

今はナチがいることを普通に思ってた…