運命の、その場所で




一瞬驚いたけど、抜けるように笑った


まるで遠い日でもみるかのように外に流れる景色に目を向けるナチ。





「正直、驚いた。
ユキの友達が新垣なんだって知って。
でも…そんなの関係ないって思ったよ?」



そういい終わるまでにナチの視線は、私のところに帰ってきていた。



「・・・。」

「ただ、ずっと…ユキとこうやって過ごすの楽しみにしてただけだから。」



ナチの瞳は、出逢った時のような目ではなかった。

優しくて、あったかくて…その瞳に吸い込まれるような気すらするぐらい…輝いていた。