運命の、その場所で





外の声が家の中に聞こえてたみたいで、

お母さんが家から出てきてしまった。





「ミナ…?どうしっ…」




お母さんはナチの姿をみて、すぐに顔色を変えた。



ナチもお母さんの顔をみて
覚悟を決めたような顔をした。



「初めまして。
ミナさんとお付き合いしている櫻井那智です。」



「…か、帰ってください!」



「産ませてください。俺の子です。」




お母さんは、倒れそうな顔色をしてる




「…ナチ!だから言ってるでしょ?
産まない…産めないの!


それに、もう別れようって言ったじゃんか。」



「俺は別れるなんて言ってない」


「家に入って、話をしよう。」

ナチの後ろから聞こえた声は、お父さんだった。