「川原の教え方が悪いんだか可奈が聞いてないんだか知らないけど、とりあえず作戦は続行ね」 「んー、分かったー……」 気の抜けた返事をして、適当にやり過ごした。 「川原くーん……」 「川原くん、ちょっとここが……」 「川原くん……何度もごめんね?」 毎日毎日、川原くん。 いい加減、怪しまれてきたな……っていう頃、ようやくアクションを起こすことができた。