大好きなキミへ。

クラスマッチの日がどんどん近づいてくる。
私はなんとか言い出すことができ、木村姉妹と一緒に練習をすることができるようになった。

｢奈美子バトミントン上手いよね！｣

｢そ、そうかな？ありがとう｣

｢わ、私もと、とっても上手だと思います…｣

｢一葉ちゃん!!同級生に敬語使ってどうするの!!｣

｢あっごめんなさい…｣

一葉ちゃんと二葉ちゃんの会話はいつもこの調子でそろそろ飽きてきた気がする。
隣では今村くんと岡崎くんがバスケをしている。
｢今村と岡崎はかっこいいよね｣

｢えっ？｣

と、二葉ちゃん。私は丁度二人を見ていたときだったから驚いた。

｢最近練習でバスケの人達がコート使っているとき奈美子はやたらと向こう見るよね！｣

｢…!!そ、そんなことない｣

｢そう？てっきり今村か岡崎が好きなのかと思った｣
｢違うよ!!｣

｢ははは。じゃあ練習再開！｣

正直図星なとこがある気がして、焦っていた。コート見るたびに、今村くんと岡崎くんがバスケをして、横尾さんに話しかけているところを見ていいなとか勝手に思って一人でこの気持ちに否定して…疲れていた。