恋する猫は、月の下~母さんの昔話~

こんなの…

あたしじゃない…!

鏡の中から、なおもリクを見つめてくる、リク自身の視線に

「見ないで!!!」

リクはうわずった声で叫び、鏡の扉を叩きつけるように、思いっきり、はらいのけました。

その瞬間

ガシャリ


鈍い音がして、はじき返された扉がゆっくり開くと

鏡には稲妻のような亀裂がいく筋も走り、リクの顔を切り裂くようにひび割れていました。