俺は、一度狼の妖怪の姿に戻り美姫の夢に入り込んだ。 「…ここか」 美姫の夢の中は光が一つもない真っ暗闇だった。 俺は立ち上がると、狼の姿のまま突き進んだ。 この姿じゃなきゃ万が一の時戻れないからな。 「……いや!!」 大分歩いた時、遠くから美姫の声が聞こえた。 そのまま進むと、美姫と男が立っていた。 遠くからのため何を話しているのかが分からない。 でも、聴覚に集中すると少し聞こえてきた。 「君を……た」 「あなたは誰なの?」 「僕は……」