「ッッ…うぅ…」




部屋に帰るとあたしは泣き崩れた。




消えちゃった。




リオの記憶から……あたしが。





こんなにあっさりとしたものだったんだ。






「やっぱり、そっちを選んだんだね」




いつの間にか隣にいた彼の声で顔をあげた。



彼は満足そうににこにこ笑っている。



その顔にひどく憎しみを覚えた。




「これで…満足?」


あたしは嘲笑ぎみに彼を見た。


「あぁ、満足さ。でもまだまだ君にはやってもらわなきゃいけない事が残ってるんだよね」


彼は首をゴキゴキっと回した。



嫌な予感がする。