「そういえば…さちこの家族はいませんか?」
紅茶を飲み干したのか
カップを置くとジュンソンは家の中を見渡した。
「さ…さちこっ///?」
(いきなり呼び捨て?)
「え、さちこでしょ?違いますかぁ?」
「そうだけど…」
彼氏もいた事ない私を呼び捨てにするのは
パパとゆうちゃんくらいだ。
男の人に呼ばれたのなんてハジメテ…
「みんなロサンゼルスにいっちゃったの。」
「どうして?さちこはどうして残りましたか?」
「もー…置いてかれたの!!」
もう
みんなして何度も聞かないでほしい。
なんかいい加減せつなくなるんだけど。
ぽん…
(え?)
顔をあげるとジュンソンの手の平が
優しく私の頭を撫でていた。
「淋しいんだね。さちこ…」
ドキン
そう言われてやっと気づいたんだ。
そう
私は淋しかったんだ…

