[短]ソライロ


「何言って…」



「だって怖いんだもん!
毎日、毎日、同じ場所から同じソラを見て。
ただ死を待つのが…怖いんだもん!」






ガバッ―

哲輝は私を抱きしめ声を震わせ言った。

「俺だって…怖い。
毎日、扉を開けるときに…
この先にお前がいなかったら…
 どうしようっ…て」


「…ぅっ…」

哲輝はただ泣く私を強く抱きしめた。



「お願いだから…一緒に生きて。笑って!」


「…」


「お願いだから…」



「…てつ・・・きぃ…」