「そろそろ帰るわ! 夕飯の支度が待ってるし…」 「えっ…だけど、」 「市川くんね…毎日来てくれたのよ。 だから、市川君が来たら帰るって決めてるの。」 「え、毎日…」 哲輝を見ると、まだ泣いてる…。 母は少し微笑みながらドアを開けた。 「お父さんにも報告しないと…じゃぁねっ…」 バタンっ 母が帰っていった病室は シィーんとしていた。